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家業を継いだ時の話とこれからのこと。

そろそろ、代替わり?

設計することに新たな居場所を見いだしたのち、もう一つの転機がやってきました。 それは、〝社長〟への就任です。 

といっても、そんなにドラスティックに感情が変わったわけじゃないのですけどね。笑 

世間体を考えたら、そろそろ、代替わりしとこか?

という感じのノリでした。 うちの場合、よくある〝社長交代しました!〟みたいなハガキを出してというのはやっていません。 照れくささもあり、そういうノリが好きじゃなかったので、社長交代の触れ(ふれ)はその年の年賀状で済ませました。 

ちなみに、諸々の事情により、現状は2名の代表取締役いう構成になっています。 親父が【大社長】で、ボクが【社長】です。 親父さんが、会長では? と思われるのですけど、うちは、【大社長】にしてます。 遊び心があるでしょ? w

社長になって。

ところで、社長になってから何が一番変わったのか?  強いてあげるなら『学び』です。

それまでは、ほぼ家と工場の往復の毎日。 付き合いがあると言えば、学生時代の友人と前職時代の友人くらい。 

どこかへ出向くとか出かけるというのは、機械の設置か打ち合わせくらいでした。 外に出て〝誰かから何かを学ぶ〟ということは全くしていなかったのです。 興味のあるテーマはなくもなかったんですけど、正直なところセミナーに行けるという雰囲気でもなかったです。

『そんなもん行く時間があるんやったら、仕事しとけ!』

という親父の一喝と不機嫌なプレッシャーが…  滝汗  

まぁ、何を優先させるのか? と言われたら、やっぱり仕事なわけですよね。 恐らく、ボクらの親世代が社長である場合は、そんな感じのところが多いのでは? と思ったりします。 

もっとも、『この勉強、絶対にやりたい!』というこちら側の強い意志でも示さない限り、特に、町工場の分野では、 

そんな勉強必要ない。 そんなことに金使うんやったら、
機械の動かし方でも覚えとけ。

と一蹴されるケースが多いのではないでしょうか? 

世間一般で思うと、外にでるのが許されることと言えば、同業の会合くらいでしょうか? でも、ボクの場合、親父がそういう類の会合とか集まりが嫌いな人なので、そういった団体には一切所属していなくて、ほんと、外に出ること自体なかったです。

思い返すと、情報ソースと言えば、お付き合いのある得意先とたまにくる営業さんの話しくらい。 なので、ほんとに狭い範囲の中で過ごしていたということになりますね。

社長だからこそ、学びは大切。

社長になる以前のボク自身も 『セミナーって、どうせ講師の金儲けやろ…』 くらいにしか考えておらず、出かけるということにめんどくささもあったりして、外で勉強することにあまり魅力を感じていなかったのは確かです。 

でも、ボクが社長に就任することになって、ボクの中でも親父の中にも

……… このままじゃアカンか?

なんていう感情が芽生えてきました。 

ちょうどその頃、経営者が集まるようなセミナーへのお誘いなどもあって、それ以降、セミナー三昧な日々を過ごすようになりました。

大阪市内には『大阪産業創造館(産創館)』という大阪市が運営している施設があり、そこでは定期的に起業家向けのセミナーや勉強会がリーズナブルな価格で開催されています。 その存在を知ってからは、産創館へ入り浸るように通っていました。

不思議なというか、当然のことなのでしょうけど、セミナーに通いだすと色んな情報が自分の前に飛び込んでくることになります。 なので、産創館でのセミナーに限らず、興味のあるテーマはジャンルを問わず、開催場所を問わず、片っ端から受講しました。 

会計や税理、ホームページの作り方など直接仕事に関連する事がらはもちろん、マーケティングや、心理学、ホリスティックやカラダのこととか… ほんと、興味あるものを片っ端から。w

勉強のお陰か、講師として登壇する機会を頂くこともあります。

セミナー講師
日刊工業新聞社様主催 セミナーに登壇。

セミナーなどに行きだして、一番よかったのは、自分の職種以外の知り合いや仲間がたくさんできたということです。 前述したように、

それまでは、学生時代の友人や前職時代の友だちというように限られたつながりがなかったんですけど、もっとたくさんのつながりを得ることができました。 むろん、情報や知識の幅も拡がりました。


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