〝無駄〟を自覚してみよう。
「探し出す」というのは、一見するとものすごく重要な作業のような気がします。 でも、本当にそうでしょうか?
整理整頓の行き届いた環境であるとすれば、そもそも〝探す〟という行為自体がないのかもしれませんよね。 仮に、探す作業が必要であったとして、そこには時間的感覚が大いに関わってくると思いませんか?
ここで問題なるのは、〝無自覚・無意識〟という点です。
無自覚・無意識だから、時間を費す〝探し出す〟という作業自体に 『私はすごく仕事をしてる』 という錯覚を与えてしまっているということは否めないのです。 どんなに時間を費やしたとしても〝探しだす作業〟自体には、なんの生産性も見込まれません。
具体的に数字で。
例えば、その作業に 〝毎回2分〟 の時間を費やしていたとしましょう。 仮に、この作業が、〝毎日3回〟 発生していたとするならば… どうでしょうか?
ですよね。 簡単な計算です。 ここでのポイントは、この〝6分〟という時間をどう読み解くか?です。
もし、この所要時間を
たかだか1日に6分やん。
大した時間じゃないよ。
などという感覚で思われるのであれば、ちょっと残念です。 そして、それにもし、あなたが経営者もしくは管理者の立場でそんな風に思われているとすれば、失礼ながら… もっと残念です。
時間の捉え方。
少し、捉えるレンジを長くして考えてみましょう。
「たかだか、1日6分間」なのかもしれません。
でも、その1日6分間が積み重なっていけばどうでしょうか? 毎日、6分間が累積していくのです。 毎日、毎日… 例えば、20日間/月の労働日数だとすればどうですか?
ちりも積もれば山となる…
されど、6分!!
になるはずです。 どれくらいの時間になるか、もう少し計算してみましょう…
6分/1日 x 20日 = 120分 = 2時間
1カ月で2時間 です。 しかし、ここで注意したいのは『探し出す』という行為が、生産的な行為ではないという点です。 言い換えれば〝ロス〟です。 つまり、1カ月で2時間のロスが生まれているということになります… よね?
では、もう少し、レンジ(期間)を拡げて見てみましょう。 1年(12カ月)で換算してみるとどうでしょうか?
2時間 x 12カ月 = 24時間
どうですか?
時間とは、コストそのもの。
ちなみに、24時間といえば丸1日です。 が、これを労働日数に換算するとどうでしょうか?
1日8時間の労働時間だとすれば、3日分に相当するということになります。
次に、これを給与に換算してみるとどうでしょうか?
例えば、大阪の最低賃金は現在1,064円(2023年現在)。 ・・・なのですが、計算しやすくするために1000円ということにしましょうか… すると、
1000円(時給) x 8時間 x 3日分 = 24000円
という金額になります。
この金額は〝仕事〟という名目でスタッフへ支払う報酬ということになりますが、実際のところどうなのでしょう?
経営者の立場でから考えると、生産を伴わない〝無利益な作業〟に対する対価ということになりますよね。 それに、もしかすると、作業の時間帯によっては〝残業〟と言う形で計上される可能性は否めないのです。 もし、残業としてカウントされてしまっているのなら、もっと大きい金額が支払われているということになります。
ともかく、結局は、年間に3日分もの〝価値を産まない〟コストを払ってるということに繋がっていきます。
ここでの問題は、その捉え方なのです。 どういうことかというと…