1.メーカーは会社ではなく、〝人〟で選ぶ。
よく、『ビジネスは、〝会社〟対〝会社〟の取引だ』なんてことを言われますよね?
ボクも以前の職場で上司から、「担当者ベースで仕事をするな! ビジネスは会社対会社でするものだ!」 などとコンコンと言われていた記憶があります。
でも… 確かにそうなんですけど… 正直、ボク自身、ちょっと腑に落ちないことがあるんです。 実際の取引… 例えば、契約や支払などは会社対会社であるのは当然のことなのだと思います。 でも、最終的にはやはり 会社というより、【人】 だと思えるのです。

取引していく上では、会社の規模や業績なども大事な要素です。 でも、会社が大きいからと言って、その担当が、クソ… 失礼… あんまり、よろしくない人ならどうでしょうか?
会社の看板を楯に横柄な態度で接してくる、もしくは、こちらのことより、『自分の成績』を最優先でという… 言いたくはありませんがメーカーの中にはそんな人がいるのも確かです。 この辺りのことは、ボクも体験したことがあります。
成績を優先するやつ。
印字装置ではないのですが、機械製作の際に体験したのは、カメラを使ったとある検査機器でのことです。 そのメーカーでは、検査機器のグレードに応じて営業できる範囲、要は、取扱いの種類が決まってるらしくて。
その時は、そのメーカーからの依頼で、既にメーカーと客先との間で〝決められたカメラ〟を搭載した器材をつくる仕事でした。 でも、その時は、検査対象となる対象物へのカメラのグレードがギリギリ、もしくは劣ってるのにも関わらず、推していた… ということがわかったんです。 結局、担当が成績を焦ったばかりに、ごり押したみたい。
会社のノルマの設定のされ方はわかりませんが、中には、そういう人もいるので注意が必要だということです。
誠実である人を選ぶ。
メーカーを選定する上で大切なことは、その担当が本当に親身になって、こちらの課題を解決してくれるのか?
ということです。 自社の製品の〝良さ〟だけをアピールして、他の知識が全くないとか、課題を解決するには全く見当違いなアプローチで推し進めてくるとか… そういう場合は最悪です。
見極めは、『自社製品の知識だけではなく周辺の知識にも明るいかどうか?』ということ。 自社製品で対応できない場合は、正直にその理由を伝えてくれるなどの気概があればいいですよね。 また、その担当自身に知識や技術がない場合、逆に、その担当にどれだけの人脈があるのか? ということも気になるポイントですよね。
結局、〝課題〟解決に向けて、内外を含め、その人にどれだけのリソースがあるか? ということがポイントです。 むろん、人間的に良好であるという条件のもとで… です。
マッチングではないですけど、担当営業との相性っていうのも大いに関係するということです。 課題が解決できたとしても、嫌な担当と仕事をするのはしんどいですもんね。 まぁ、この辺りは『仕事だから… 仕方なし』と割り切る場合もあるでしょうけど。苦笑

印字サンプルを依頼する際のポイント。
印字を行いたい対象物がわかっているのであれば、その対象物とインクとの相性を把握するためにサンプルを依頼するのがベターです。 対象物と印字内容を担当営業に伝え、

これでサンプルをお願いします!
などという感じで依頼します。 この時、絶対に確認して頂きたいのがサンプルを作る際の環境です。
どんな風に対象物をハンドリング(扱い)して、どんな風に印字を行ったのか?
というサンプルを作った際の環境をきっちりと確認してください。
なんで確認する必要があるのか? というと〝サンプルは、あくまでもサンプル〟だからです。
担当営業にとってサンプルを作るという目的は、〝きれいな印字をしてみせること=受注になり得ること〟であって、実際の作業をどうするかなどは二の次の場合があるからなのです。
あまり、言いたくはないのですけど…
穿った見方をすれば、サンプルをつくることは契約に向けたファーストステップでもあります。 なので、如何にお客様のフトコロに切り込めるか? が最優先。 営業ですものね… とっかかりが不味ければ、相手にされませんよね。苦笑
きれいなサンプルを持って行けば、買ってもらえる率も上がるという考えです(まぁ、王道です)。 しかし…
非常によいサンプルを提示されて、それだけをみて判断した結果、実環境では使用に耐えがたい状況が生まれた…。
なんてことはよく聞く話しなのです。
だからこそ、そのサンプルをどういう状況で制作したのか? また、その方法で実環境で使用する際に問題はないか? など、担当営業と共に十分にリサーチするのが重要になってきます。 営業担当と一緒にリサーチすることで、その担当の技術力や知識を図ることができます。 あいまいな返答しかできない担当なら、ちょっと考えた方がいいです。



あの時、出来るって言うたやんけっ!
みたいなコトになると、お互いにとって不毛です。 こうなると、ものすごく時間の無駄ですし、お金の無駄でもあります。 なので、最初のうちによい事も悪いこともよく話し合っておくことが大切なのです。
それと、見極めのポイントとして、自社製品での『いいことしか言わない』とか、他メーカーの悪口ばかりを言う方にも気をつけた方がよいです。 結局のところ、人柄であり、人間性です。
自社製品の悪い部分を正直に話してくれる、または、機能面について他社が秀でているのであれば、それを素直に認めて勧めるという営業担当者はそれなりの経験も豊富だと言えますし、信頼できますよね。 第一、好感がもてるはずです。
ランニングコストの算出。
課題解決に向けた機種が決まれば、その次に重要なのが、その機種での運用における〝ランニングコスト〟です。
ここでのポイントは、
実際に設置する場所や雰囲気(環境)に即したランニングコストの試算
という条件で依頼をするということです。
担当によっては、〝ランニングコストが高いと買ってもらえない〟という恐れから過少な見積りを提示するという話しを聞いたことがあります。
インクや溶剤類の消費量に関して言えば、特に、溶剤類の消費は環境に大きく依存します。 溶剤系は〝揮発〟しますので、作業環境によっては揮発による消耗が激しくなってしまう場合があります。 なので、環境による消耗なども加味した上での試算なのかどうか? のチェックが大切です。



ランニングコストがめっちゃかかる!
こんなに消費するって言うてなかったやんけっ!
などと、くれぐれも、後でもめることのないようにして下さいね。
いずれにしても、購入先のメーカー担当者さんとは良好な関係性を築いておくことがベストです! でも、これは印字装置メーカーの選定に限ったわけじゃなく他でもいえることなんですけどね。