家業へ。
サラリーマン生活に一区切りをつけ、家業を継ぐべく親元に戻ったのが2000年2月。
ミレニアムな年に向かう2000年の頃といえば、ちょうど、ノストラダムスの大予言とともに、〝Y2K問題〟がホットな話題になっていた頃です。
ちなみに「Y2K問題」って、知ってる人も少ないのかもしれませんね。苦笑
西暦が2000年に変ることでコンピュータに誤作動が起きると言われていた問題のことです。 それまでのコンピュータソフトでは、日付の扱いを西暦の下2桁を使って表現していました。 例えば、1995年10月01日なら、「951001」みたいな感じです。
で、2000年になると「00年」という表記になるため、これが〝1900年〟なのか、〝2000年〟なのか? わからなくなってしまうかも?? ということが心配されたのです。 こと、データベースなどでのデータの扱いでは、記録上の時間が、2000年から1900年に戻ってしまうという現象が起きる可能性があって、データの整合性がおかしくなってしまうのでは? と言われていました。
時系列に記録されているはずのデータが狂ってしまうとなれば一大事です。 という問題への対処が当時のボクの担当でしたので、一通りの確認を済ませ区切りをつけたところで会社を辞めたのでした。
自分の居場所は?
戻ってきてしばらくは、分野が全く違っていたので何もかもが新鮮…
というより、正直なところしばらくは困惑の連続でした。(汗)
一応、高専では機械工学を専攻して習ってはきたものの、学校でやってきたことと実際とでは当然ちがうわけで…。 やってみたい、やりたいことも、技術が伴わないのでままならず。(A;´・ω・)アセアセ
前職はいちお、9年勤めていたのもあって、ある程度は自分の差配で仕事ができていたのですけど、ここにきて、親父からは〝あれやっとけ! これやっとけ!〟と、まるで雑務のような仕事ばかり。
まぁ、当然と言えば当然なのですけど、入ったばかりで自分で判断できないというのが、ものすごく歯がゆくもあり、嫌でもあり…。 一番嫌だったのは、親父の仕事仲間の方から

この仕事、にぃちゃんにやらしたらええねん。
と言われたこと。
それを言った相手に悪気はなかったのだと思うんですけど、その当時のボクは『仕事に対するモヤモヤ感』が強くて、それを聞いたときは、
なんで、上司でもないあんたにオレの仕事決められなアカンねん!
勝手に決めんな!
なんて、思ったのでした。 なので、その当時は



何で帰ってきたんやろ?
何のためにここにいるんやろ?
前のまま仕事してたら今頃は…?
と思う日々がしばらく続いていました… いや、正直なところ数年間は続いていましたね。 仕事に対する前向きで明るい将来像や希望というより、後悔に似た感情方が大きかったような気がします。 (^_^;)
サラリーマンの頃は、ある程度自分の好きなようにやっていて、自分の立ち位置、居場所も確保できていたのに、帰ってきてからはなんだか自分の居場所が感じられず…。
それに、仕事の面でもう少し加えると、以前は〝お客さん〟の立ち位置、要は、機械などを買って使う側の立場で仕事をしていたのが、逆転しますよね。 となると、客によっては理不尽なところもあるわけで…
その面をみてると、なんだかなぁって思ったのです。 「自由がない」という感情の方が強かったですね。 で、当時というか、今もなのですけど、親から指図されずに独りでできる事と言えばパソコンくらい。
なので、パソコンに向かってる時が一番落ち着くという。笑
家業に就きだして真っ先にやったことは社内のネットワーク(通信)環境を整えて、電子メールを使えるように整備し、ホームページを自作するいうことです。 それで、なんとか自分の居場所やモチベーションを確保してました。
今でこそ当たり前なのですが、その当時の町工場の主流は依然として電話とFAX。 電子メールやホームページも持ってるところがすごく稀で先端を走ってる感じでしたよ。笑
そんなある時、転機がやってきたのです。