けたろーです。
ところで… 少し唐突な話しなのだけど、コロナも5類になってかなり落ち着いてきた様相ですよね。 まだ、完全に以前の状態に戻ったわけではないけど、少し、ホッとしてます。
コロナという〝禍災〟で、個人的に一番気になったことは、それぞれの根柢にある事がらかな。 例えば、人の性格なんかがそれ。
コロナで、以前とはかけ離れた状態に陥ったことで、今まで温厚で穏やかだと思っていた人が攻撃的に変ったり、必要以上に潔癖になってしまったり、自分で考えて行動するということを放棄してしまっていたり。 まぁ、いろんな人の性格が垣間見れた期間だったなと、思ったりしてます。 あ、悪く言ってるつもりはないんだけどね。w
そういったことに加えて、社会システムとか、身近では会社の在り方とか、今まで見えなかったことがいろいろと見えてきたというのも周知の事実ですよね。
というわけで、今日の話題は、そういったことを踏まえて、最近の生産現場で考えたい、また、考えていきたいことについてを書こうと思います。
これからの生産現場に必要なこと。
結論から言うと、生産現場にはもっと改革が必要だということです。
コロナ禍になったとき、会社として見直すべきところが浮き彫りになったのではないでしょうか?
例えば、当たり前のような通勤ができなくなって、当たり前のように集まって行っていた会議ができなくなって、当たり前のようにしていた客先への訪問すらできなくなって、当たり前のように仕事終わりに飲みにいってたのもできなくなって…
今まで、『当たり前』のようにしていたことが、全くできなくなってしまった時期でもありましたよね。
こと、生産現場では、ソーシャルディスタンスが叫ばれた中にあって、人の密集による感染リスクから生産計画やスタッフの出勤計画などの見直しが余儀なくされ、生産そのものができなくなってしまった工場もあったようです。
感染症対策の一環として、ロックダウンや外出制限などが発令されときは、出勤そのものができないので仕方がなかったのでしょうけど、それでも、生産現場にはオフィスワーカーと違った特有の問題があります。
それは、〝物理的な労働〟を伴うということです。
オフィスでの仕事なら、事務所に行かなくてもオンライン(リモート)で対応ができます。 また、パソコンを主体にしている業種の場合でも同じく現場に行くことなく仕事が可能です。
しかし、製造業や生産業種の場合、製造・生産するのですから、工場に行かなければ仕事ができません。 オンラインで業務をするなどということは無理なのです。
また仮に、スタッフの出入りがOKとなった場合であっても、労働時間の制限やスタッフの人数制限が生じるとすれば、以前のような生産は到底不可能になります。
とするなら、自社としての生産活動の在り方をどうするのか? 根本的に見つめ直す必要がありますよね?
人間による作業の見直し。
コロナ禍で内在的な問題が暴露された点は、ずばり、『人間による作業』です。 こと、人的リソースだけで生産活動を行っている場合にはそれが顕著でした。
ひとつが、ソーシャルディスタンスに関わる作業環境での『密』の問題と、もうひとつが、労働時間に関わる問題です。
ボクが知る限り、人海戦術で仕事をされている場合を考えると、作業環境はどうしても密になりがちです。 ソーシャルディスタンスを取ると言う面では少し・・というか、かなり難しいと思われます。
密とソーシャルディスタンスの問題。
ここだけのハナシ…
コロナの前にお伺いしたある会社さんでは、作業は人海が主体。 化粧品などの充填梱包をされているので、エアーシャワーを経てから作業場内に入室すると、それほど広くない作業場に数十名もの人が肩を並べて作業されていました。
長いコンベアを前にして、一列になって作業されている様子を思い出すと、〝ソーシャルディスタンス〟が確保できるとは言い難く、というよりも、むしろ、スペースを考えればそういった対応は不可能だなって。
飛沫感染の対策で、『2mの間隔を!』 と言われるけど、概ね50~60cmほどの間隔で人が並んで作業している状態では、2mの間隔なんて絶対無理。 もし、そんな間隔で作業をしようものなら、果てしなく長いコンベアがいることになる。苦笑 現実的ではないですよね。 そんな作業環境では、マスクを徹底したとしても感染リスクは避けられないです。
それでも人海?
コロナ前には、
作業は人手でする方が、柔軟だし、早いのよ!
という方と、かなりの率で遭遇しました。 もちろん、経営者向けのセミナーなどの場でです。
受託業務のようなビジネスをされているケースでは、作業内容が多岐に成りえて機械化することは容易ではないと理解はできます。 しかし、頑なに機械化を拒み、毛嫌いする方も中にはいらっしゃいました。
その方は、確か工場責任者という立場の方だったと思います。 トップの経営方針で機械の導入が決まっているのにも関わらず、
機械を入れたら面倒だからなぁ。 絶対、人の方が早いし。
なんてことを機械仕様の打ち合わせの場で平気で、吐き捨てるように社長の前で語られていたのを覚えてます。 こちらもちょっと気分が悪かったです。(^_^;)
この会社の社長さんは、人海での作業を続けていくことについてすごく危機感を持たれている方でした。 人手による作業を将来に渡って、ずっと続けていくことは、コストの面でも作業効率の面でも得策ではない… という想いから、うちに機械製作の依頼をされたのでした。
思い返すと、まるでコロナのような状況を予見されていたような感じにもとれるのですが、コロナという状況が、この社長が言われた通りの問題を引き起こしてしまったのは周知の事実です。
仕事への捉え方や考え方は人それぞれだし、いろんなスタンスがあるのだと思います。
でも、今回のコロナのような災禍は今後も起こりうることだと思えます。 ということを思うと、今までと同じような仕事のスタンスを続けていくことが〝是〟であるのかどうか?
一度、視点を変えてみる。
2類感染症としてのコロナが始まり、そして現在に至るまでの2~3年の間で、今までとは違った考え方や価値観が生まれました。 コロナは、社会生活を行っていく上での考え方、仕事に対する考え方や価値観、生活スタイルや、強いては生き方そのものでさえ、あらゆるものへ影響を与えています。
生産現場も例外ではありません。
概ね、生産現場では〝過去から〟の考え方を踏襲される場合が多いような気がしています。 それは先代の時代からなのかもしれないし、もしくは、過去の成功体験のような経験がそうさせているのかもしれません。
だからこそ、これを機に、当たり前だと思っていたやり方、考え方から一旦離れ、視点を変えてみて、今までの方法を見つめ直し、新しい方向へ進めていくことが重要なんじゃないのか? と思います。 将来のことを考えると、それは急務であるともいえるんじゃないでしょうか?
基本的に、人は〝恒常性〟を持つ生き物だと言われています。 恒常性とは、つまり、『同じ状態を好む』ということです。 別の言い方をすれば、〝変化を嫌う〟とも言えます。
確かに、変化することでのリスクを考えるのであれば、今までと同じ状態を維持していくことの方が安全で楽なのかもしれません。 でも、その考え方が、逆に一番危険なのです。 どういうことか? というと…
変化を見過ごせば、『ゆでガエル』の状態と同じ。
全てが変りつつある中にあって、自分だけがそこに留まり変わらないとするなら、淘汰されてしまう可能性がある。 ということです。 もし、〝変化する〟ことに対して拒否や抵抗するのであれば、当然、取り残されてしまいます。
〝変化すること〟とは、【適応すること】とも言い換えることができます。 周りの状況に応じて、柔軟に適応していくことです。 一番恐れるべきことが、『ゆでガエル』の状況です。 回りの変化に気が付かず、気が付けば遅し。 そうならないためにも、状況をよく観察し、柔軟に対応していくことが大事です。 今がそんな時期なのだとも言えます。
どのように〝適応〟していくか?
コロナ禍の有事のような状況を打開する方法のひとつが、機械の導入です。 機械といっても、この場合に考えたいのが自動化、もしくは半自動にて人手を介した作業を削減していくという方法です。
人手の作業を機械に置き換えることができれば、それだけでソーシャルディスタンスが確保でき、『密』な状態も回避できるはずです。 なぜなら、人のスペースが減るからです。 且つ、その機械の能力が高ければ十分〝労働時間の短縮=時短〟も期待できます。 しかし、機械を導入されるに際しては、ひとつだけ留意点があります。
それは、ゴール設定です。
機械化はあくまで、『手段』にしかすぎないのです。 人を減らす手段、労働時間を短縮させるための〝手段〟として機械があるわけで、機械の導入そのものが目的ではありません。 そこをよく理解しないと、失敗します。
つまり、自分たちの生産現場がどうなりたいのか?
自分の想像力をフル活動して、将来をイメージして状況に備えることが大切です。 その上で、明確な〝ゴール〟を設定し、将来にわたって、どう在るべきか? を想い描き、そこに向かって機械という〝手段〟で対応していくということがポイントになりますす。
あなたなら、どんな方法で適応していきますか?
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