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製作物は、値段だけで買ったらあかん!

先日、得意先の営業と話しをしてて、唖然としたこと。


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さて、今日のテーマは…

だめ! 絶対!

先日、久しぶりにうちに寄ってくれた得意先の営業の子と話しをしてたときのことなんだけど… 

その子の案件がようやく本決まりになって、外回りでうちの近所まで来たついでに、案件への挨拶も兼ねてついでに寄ってくれたのだ。 で、案件は現在着工中。 その話は、まぁ良しとして。

実は、その案件ってのは別の競合他社が4~5年前に某所へ納めてたというの経緯があって、今回はリベンジで奪還できたんだって。 それで、前回の業者さんがどんなものを入れてたのかを教えてもらってたのね。 彼も写真を撮ってたらしくて、それを見せてもらった。 

写真を見せてもらって、それはそれはもう驚愕… というか、唖然としてしまったのです。

「作業」を考えてないの?

決して、ディするわけじゃないのだけど… 

え!? って感じのものだった。 見たところ、「作業性というもの」が全く考慮されていない様相。 確かに、『機能』面からすれば、〝必要最低限〟なんとか盛り込まれてはいるのだけど、あくまでも、最低限度の機能。 

そこには、作業性とか操作性という考えが微塵も盛り込まれていない… ということが見て感じ取れる様相だった。

オーダーした側の指示もまずかったらしいのだけど、それにしても、【相手の立場になって、実際の作業者の目線で考える】… ということはなかったんだろうか? って思ってしまったんです。 同業ながら、残念だとしか言いようがない。

「値段だけ」の弊害。

使い勝手が悪い分、現場で相応の工夫しながら使われていたらしいのだが、正直、作業性のしにくいそれを4~5年にもわたって使い続けている現場スタッフも辛かったろうなと思った。 

ぶっちゃけていうと…

印字向けの器材なのだけど、印字物へのプリントヘッドの高さ調整の際にはハンドルで昇降するのではなく、プロファイルの溝を使って簡易的に動作させるという。 

まぁ、昇降頻度が低いのであれば、それでもいいかもしれない。 けど、現場の特性上、対象物の高さは頻繁に変るし、そのやり方だと位置調整時の再現性は難しい。 なので現場では、高さを固定して、対象物の下に〝枕(高さ調整用のスペーサ)〟を置いて使っていたらしい。

「買う時にどういう指示したんやろ?」 って聞いてると、詳しい指示はしてなくて、相見積りで出てきた額で決めたらしい。 結局のところ、「価格」しかみていないから、こういう問題が起きてしまった感は否めないよ。

安いのを選ぶのであれば、〝なぜ、この値段で成り立つのか?〟という『安さ』の理由を考える必要がある。 

この現場さんに限らず、値段だけで物を決めて、結局買い直しとか、余計な変更・改造で使ってるというパターンはよく聴く話だ。 概ね、それを決めるのは〝現場を知らないトップ〟。

事前に、どういう作業をしているのか? どういう機能がほしいのか? どうすれば、作業性がよくなるのか? 社内での運用面でのヒアリングはされていないので、最終的に〝値段だけ〟で判断されるみたいだ。

最終的に嬉しいのは?

この買い方で思うんだけど、

『最終的に嬉しいのはだれ?』 

ということ。 

安く買えた会社は、嬉しいかもしれない。 けど、ほんまに?

安く売れた会社は、嬉しいかもしれない。 けど、ほんまか?

この状況で苦労をするのは、当然のことながら、作業スタッフ。 

で、最終的にその『不利益』は、それを採用し、買った会社に回ってくる。 だって、それで作業効率がかなり落ちるんだぜ。 加えて、作業スタッフの身体的、精神的なストレスもかかってくる。 という意味では、全社的に マイナス になってるというわけだ。

で、それを売った側はどうなんだろうか? って思うと、売れたことで売り上げはたつ。 けど、それ以上に、そういう『まがいもの』を売ったという会社への評判という意味では、マイナス の印象がたつのは間違いないと思う。

なので、だれも嬉しくならんのじゃないのか? って思うわけ。 あ、でも… 穿った見方をすれば、その手の製作会社は〝とりま、売れたらええやん〟っていう感覚が多いだろうから、売れた後のことは考えてないのかも。 汗

制作物は、買い手にも、造り手にも。

「製作物」を考える上では、買い手側にも、その作り手側にも当然、責任がある。 こと、作業現場に向けたオーダー品の製作物の場合、買い手側の責任としては

自分たちがどんなものを望んでいるのか?

作り手側に明確に知らせる必要がある。 

口頭で『こういうやつを創ってほしい』と伝えるという手段もあるだろうけど、その場合には、水掛け論に発展しやすいので、できれば〝要求機能仕様書〟などとして文書での提出が望ましい。

それを受けた製作者側は、その要求仕様に準じた製作コストを弾いて『見積(仕様)書』として提出。 それが受理された後は、丁寧な場合であれば製作図面を提示して、相違なければ製作に係る… という手順になる。

話しを聞いてる限り、前述のところはそんな手順がなかったような感じだ。

つくるなら。

これはボクの場合なのだけど… 案件が決まれば、その構想段階から使い勝手を含めてイメージを膨らませていく。 それが普通なんだと思ってるので、そうしてるのだけども。

業者によっては、単純に自分ちの製作コストとか利益だけを考えて設計してるところもあるようだね。 なので、機能的には必要最低限度に絞って、製作コストが最低になるような造りにしていて、要求の条件を満たしていればどんな形でもええやん… っていうスタンスみたい。

色んな考え方があるんで、それを否定するつもりはない。

でも、ボク自身としての創り方、考え方は、自分が考えた〝それ〟の現場での〝佇まい〟も意識しているつもりだ。 使い勝手はもちろんなのだけど、「佇まい」が大事なんだと思っていて、取ってつけたようなのはあんまり… 嫌だなと。

それに、〝どこで誰がみているのかわからない〟 ー というのも意識としてある。 どこぞで、どんなご縁があるのかわからないからこそ、ちゃんとしておきたい というのがホンネ。 

自分で描きだして、そういった考え方がすごく強くなった気がする。 使い勝手の追求に加え、可能な限りエレガントさが出せればいいなと。


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