産業用インクジェットでの厄介なトラブル。
まず… 産業用インクジェットプリンターを使用している際に起こるトラブルって、なんだかご存知ですか?
文字が綺麗でないとか、印字が歪むとか、器材のトラブルとか… もちろん、それもあります。 しかし、トラブルの中で一番厄介なのが「無印字」です。 正確にいうと、出荷した製品に無印字のものが紛れてしまう… というトラブルです。
〝無印字〟が紛れ込んでしまうと、最悪、自主回収などといった具合で、会社の経営にも大きく影響してきますので対策が必要になります。 また、印字はできるものの、ノズルの状態が悪くて、本来の〝きれいな文字〟が損なわれて誤読されてしまうような文字体になってしまったりといった問題も同じくあまり好ましくないですよね。

そういったものが市場に出回ってしまうと、当然、クレームになってしまいます。 こと、扱われている商品がデリケートなものほど事態は大きくなってしまう可能性は否めないです。
最近では、賞味期限や賞味期限の記載が、ほぼ義務付けですよね。 そんな中で、こういった状態のものが店頭で見つかれば、即刻、クレームの対象になってしまうんです。それに、 注意を受けるようなクレームならまだマシなのですが、最近では…. ある意味、消費者がかなり強いですもんね。 SNSなどで口撃の対象にされてしまったら目も当てられない…
だからこそ、メーカーとしても未然にトラブルを検知して、自己防衛に努めなきゃならないということなのです。
トラブルを未然に防ぐ。
では、どうやってそういったトラブルを防ぐか? その答えは簡単で、〝文字検査を行う〟ということで対処できます。
産業用インクジェットプリンターといえど、機械です。 時に、〝癇癪(カンシャク)〟を起こしたり、不機嫌になったりします。 その状態を検知するために、文字検査用のカメラを使ってチェックするのです。
文字検査を行う際のポイント。
しかし、文字検査用カメラを導入するから、これで安心! って思うのだけはやめて頂きたいのです。
どの範囲までを検査の対象とするか?
ということを明確に取り決め、運用にあたってほしいと思います。
文字検査の性能も価格帯もピンキリです。 文字が書かれているどうかの〝あるなし〟検知くらいでしたら、比較的安価なカメラが利用できますし、文字の欠けや揺らぎなど、もっとシビアに見る必要があるのであれば高精度な〝文字検査システム〟が必要になってきます。
文字検査を導入しているといいつつトラブルが起こってしまう理由のひとつに、検査基準とカメラの性能が合致していないということもあります。

「あるなし」はチェックしていたけど、内容まではノーチェックだったというのがそれですよね。 設定が変わっていないことに気が付かず、誤った内容で出荷してしまったというのであれば、正直、何をしているのか… ということです。
なので、まずは、自社としてのガイドラインをしっかり策定した上で、器材の選定を行うのがベターです。
どんな風に使うか?
もうひとつ大事なポイントが、その設置の仕方です。

印字した文字が見えるように
置けたらええんちゃうん?
などと、単純に置けばいい… って思わるかもしれませんよね。 でも!
その考え、ちょっと待ってください!
よく考えてほしいのが、商品によって印字位置が変ったり、対象物が変わると言った場合でのことです。 産業用インクジェットのプリントヘッドとカメラを別々で設置してしまうと作業性がすごく悪くなってしまうのです。
作業してるシーンを想像してみてください。
商品が変る → 印字位置を変える → 文字検査用カメラの位置を変える…
これって、たぶん、簡単にイメージできると思うのですが、どうでしょうか? 簡単にできそうですか?
作業していく上で怖いと思える点は、文字検査カメラの位置合わせを忘れてしまった… という状況です。 調整した〝つもり〟ができていなくて、最悪のケースが検査していると思っていても検査されていなかった… という。滝汗
折角文字検査を導入したとしても、こんなが状況が起きてしまうと意味がありませんよね?
プリントヘッドと文字検査カメラ用のスタンド。
そんな状況に対応するために、プリントヘッドと文字検査用のカメラが併設できるスタンドも創っています。
今は廃盤となってしまった産業用インクジェットプリンターですが… ちなみに、このインクジェットは、段ボールなどへの大文字用途で、なかなか使い勝手がよかったんですけどねぇ。 残念ながら、廃盤ですわ。(^_^;)






プリントヘッドと文字検査用カメラを同一ステージ上に設置することで位置合わせの作業が楽になります。 また、文字検査用カメラから見れば、印字後の検査対象との距離が決まるので、その点も楽になるポイントです。
ステージの昇降は手動ハンドルで操作します。 ちなみに、手動ハンドルの操作性を考えて正面からアクセスできるような設計にしています。 なお、デザイン性を考え、4脚仕様にしました。 設置時の安定性はばっちりです!
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※ 自社専門サイト〝マーキングコトはじめ〟より転載・リライト。