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改善は『普通』からの脱却かも。

作業をしていく上で、『ん? ここを少し変えた方がいいな。』って思うことありませんか?


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さて、今日のテーマは…

ちょっとした〝疑問〟は大事。

まず、ちょっとイメージしてみて欲しいのですけど… あなたは、ある器材を使って作業を行っているとします。 その時、あなたは何を考えながら作業をされていますか? 

・・・何を考えながら… というと、少し漠然としすぎているのかもしれませんね。 ただ、

何も考えずにただひたすら没頭している、とか、その作業が嫌いなので早く終わらせたいとか、作業後のデートや飲みのことを考えている… というのならここから先の話しは終わってしまうんですけどね。笑

何が言いたいのか? というと、作業性についてのことを考えながら作業されているのかなぁ~ っていうことを聞きたかったんです。

以前、ボクの尊敬する女性が、こんなことを言っていました。

悟りは、作務の中にある。

作務とは、禅寺での労務のことを指しますが、工場での作業でも一種の作務にあたるのかなって思えます。 作業してる中って、結構、頭が冴えたり、頭の中をいろんなことが廻ったりするんですよね。 …っていうのはボクだけかもですけど。w

その作業での所作を俯瞰するような目線でみてみると、『ん?』っていう瞬間がでてきたりするもんです。 実は、この『ん?』という瞬間がとても大事で、それが改善の糸口になったりするのです。 

言われた通りの…

例えば、製品への印字を行うための手段として産業用インクジェットを使うと仮定し、あなたがその作業の担当だとします。 作業を行っていく上で大事なことってなんだと思いますか? 

そりゃ、きれいに印字すること!

・・・ それは当然のことです。 

でも、もう少し深堀りして、きれいな印字をするためには何がいるのか? どんな作業がいるのか? ということを考えてみてください。 「きれいに印字すること」だけに捉われて、それが操作性や作業性を無視した上で成り立っているのであればちょっと考えモノになるのかもしれません… よね? 

また、その作業が先輩とか先代とか、もしくは導入時にメーカー営業担当から言われた通りのことで成り立っている場合でも同じくです。 

要は、その作業が、『ノンストレス』でできる環境なのかどうか? ちょっと考えた方がいい… ということです。 

作業は、毎日のこと。

こと、担当スタッフからみれば、作業は毎日のことになります。 

毎日、毎日、毎日… たとえそれがほんの数秒、数分のことであったとしても、積み重なれば、ものすごく膨大になりますよね。 作業に係る時間も同じなんです。 例えば、その調整や操作をするために〝1分〟の時間を要したとしましょう。

へ? 何言うてんねん。
たった1分やんけ!

なんてことを思われるかもしれませんね。 たしかに、たった1分。 でも、そのたった1分が1日2回あったとすれば、どうでしょうか? 

1分x2回=2分

簡単な計算ですよね。w で、月の労働日数を20日としてみましょうか… とすれば?

2分/1日 x 20日 = 40分。

になりますよ… ね? これも、簡単な計算です。 では、これを年間で考えてみるとどうでしょうか? 1カ月40分なので、1年に換算すると…

40分 x 12カ月 = 480分 = 8時間

どうでしょうか? 8時間ということは、つまり、1日の労働時間です。 そう! 結局、

1日分のロス。

ってことになるということです。 そう考えると大きいと思いませんか? しかし、注意して頂きたいのは、この〝1分〟という時間です。 作業の中でのことを考えると、概ね、5分とか、10分とかが主流なのだとも思えます。 最悪30分以上… というのもザラなんじゃないでしょうか? 

作業に係ってる時間って〝作業の中の一環としての時間〟だから、ほんと目に見えない時間になってしまってる。 なので、たぶん、1日の作業時間としてはもっと大きな時間をロスしてる可能性がありますよね。

また、多くの場合、その作業時間は〝無意識〟に組み込まれていて、それが【無駄な時間】であるということに気が付かない… 逆に言えば、これが一番怖い状態なんですよね。

仕事の上での作業の特性を考える。

ある仕事についての〝作業〟を考えた時、そのアウトプットが同じであると仮定した時、

Aという作業方法では、ほぼ一瞬にしてそれを達成できる。 
Bという作業方法では、ものすごく時間も労力もかかってそれを達成できる… 

とした場合、仕事への「達成感」や『充足感』って、あなたなら、どちらの方法で感じられますか? 

… 恐らく、達成感や充足感って、後者、つまり、B側で感じやすいのだと思います。 時間も労力も使っているので『たくさん働いた!』という感覚に陥りやすい。 でも… ここでちょっと考えたいのは『アウトプットが同じ』であるのにという点です。 

仕事、特に作業効率を考える上では、断然Aの方が良い。 にも関わらず… 一般的な作業現場でのことを考えると、恐らくBの方法でやってる場合が多いのかなと推察します。 

なぜか? というと、端的に言えば、その作業に何の疑問も持たず『普通の作業』として行っているから… です。 また、ものすごく穿った見方をすれば、作業スタッフにとっては、Bの方が都合がいいということも言えます。 

なぜか? というと、周りにも、自分にも『すごく、よく働いてるぞ!』というアピールができるから… です。 

「普通」という環境を改める。

「普通」って考えたことありますか? たぶん、作業現場には「普通」がたくさん転がっているのだと思います。 

普通とは、言い換えれば、『当たり前』。 

何かの作業を考えるとき、その作業を毎日毎日、繰り返し、継続していく過程で、それがいつしか『当たり前』の作業〟になって、「普通」という感覚に変っていくのかなと… 作業単位でみてみれば、『普通』がたくさん存在しているってことになります。

〝普通〟という認識だから、それを改善しようとしない。 …いや、〝改善しようとしない〟のではなく、スタッフにとって、その作業自体が『普通』だから、そもそもそれが改善すべきことだなんて微塵も思わないのです。 

… この状況って、非常に厄介ですよね。 考えてみると、

改善とは『普通』からの脱却すること… 

なのかもしれないですよね。 (我ながら、良いフレーズを思いついたもんだ。w)

それって、ホンマ?

なぜ、『普通』な状況が生まれてしまうのか? それは、

何も考えずに『言われた通り』に動いてしまう

からです。 つまり、疑問や疑念を持たないということ。 

例えば、初めて器材を導入する時などがそれだと思います。 どう使えばいいのか? また、何を揃えればいいのか? まったくわからないのでメーカーの言う通りに器材を揃え、教えられた通りに使う。 これは仕方がないことなのかもしれませんね。 でも、あくまで、〝初めのうちは…〟。

また、『言われた通り』という状況で言えば、引継ぎなどのパターンもそうです。 前任から言われたから、その使い方になっているとか… いわゆる、慣例に従うというやり方がそれです。 でも、あくまで、「初めのうちは…」。

それに携わった初めのうちは、仕方がないことだと思います。 そう、『初めのうちは…』 

大切なコトは〝疑問を持ってみる〟ということです。 

なぜ、そういう使い方をするのか? 
なぜ、こういう作業が必要なのか?
なぜ、そういう器材がいるのか?

など、自分なりの疑問を感じてみるということが大切です。 その上で、

それって、ホンマ(本当)?

と、考えてみるのです。 

例えば、

このやり方って、ホンマにそうなん? 他に方法ないの?
ホンマに合ってるの? ホンマにいる? こっちの方がよくない?

という具合に、本当に、自分(たち)の使い勝手とあっているのか? もしくは、自分(たち)の作業性や流れにあっているのか? を疑ってみて、考えてみるのです。 そうすることで、問題を意識化(顕在化)させることができます。

意識化できたら、後は、それに対する具体的な解決策を考えていけばいい。 

もし、『変えちゃダメ!』って、いうところがあるなら、なぜダメなのか? きちんとした理由や理屈は知るべきです。 仮に、理由も理屈もなく、根拠のない『過去からの言い伝え』的なことでの「ダメ」なら、試してみないと何も変わらない。

とりあえず、変えてやってみる。 試してみる。 それが一番大切なのです。 

作業性を高めた事例。

過去の経験でこんな事例があります。 例えば、円筒形のプリントヘッドの場合でのことです。

メーカーから与えられたガントリー(取り付けブラケット)では、どの辺りまで差し込むのかわからないという運用上の問題があり、また、円筒形なのでそのままではヘッドの向きが決めにくいという問題もありました。 

…という具合に、ボクはそこのところへこんな『疑問』を抱いたわけです。 

なぜ、円筒形なのに位置が決まらないような治具を使ってる(提供してる)のか?

特に、プリントヘッドをクリーニングする場合には、ヘッドをガントリーから取外して作業することになります。 一旦、外してしまうことがあるので、〝前回と同じ位置〟に合わせるには少々面倒な作業になる場合があるのです。

疑問から生まれた改善パーツ。

疑問に応えるべく、その改善のために『カラー』を提案し、製作しました。 カラーをつけることで、差し込み位置の基準が明確になって、また、カラーにある種の工夫を施したことで、取り付け時の方向も容易に決まるようになりました。

ちょっとしたことなんですけど、作業性も格段にアップします。 塵も積もれば… です。

日々の作業の中での 『ん?』 な〝疑問〟が、大きな改善を産むということです。


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※ 自社専門サイト〝マーキングコトはじめ〟より転載・リライト。