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いきなりはダメ! 事前の・・・が大切なのです。

例えば、印字作業を行う現場で、ある設備を導入される場合、まず何から始めますか? 


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さて、今日のテーマは…

いざ、導入! その前に。

機械や設備は、実は、いきなり導入してしまうと思わぬ事態を引き起こしてしまう可能性があるんです。 機械製作の立場から、失敗しないための大切なポイントをお伝えしますね。

まず、結論から先に言うと、

担当部署、担当スタッフ間で、事前に十分に話し合っておくこと。

これがポイントになります。 

当然、導入したい設備の仕様(能力とかスペック)を決めることも大切です。 それは当前だろ? って思われるでしょうけど、案外できていない会社は多いのです。 これは、経験談なのですが…

体験談:納品後まもなくに生じた改造依頼。

〝段ボール資材のコスト削減を目的に製作したシート状の段ボールを搬送して印字する装置をリリースしたときのことです。 その案件は、お客様直ではなく、商社経由でした。 

当初は、出荷前の立会で、お客さんにすごく喜んでもらえ、こちらも一安心して装置を送りだしたのでした。 …が、納品後、程なくして、仕様追加が発生したので対応してほしいとの改造依頼がやってきました。 

納品先の現地での改造作業の意向があったのですが、それはお断りし、こちらで引き取って対応することとなりました。 改造箇所が大きかったので、当然、有償です。w

改造の依頼がある場合、今までの経験でいうと、概ね、1年ないし、それ以上の使用の後にというのが一般的です。 改造することに関してはやぶさかではないのですが、今回のケースでの問題点は、その『タイミング』です。 

改造依頼があったのは、納品してから、ほんの数週間後だったので少し違和感を覚えたのです。

装置の製作にあたっては、客先より提示された要求仕様の元、それに即して設計を行い、製作を行います。 また、ボクらは客先への納品の前には必ず立会を行い、仕様に齟齬がないかのチェックを行ってもらいます。 

立会いで問題なしのOKを示しながら、納めて程なくして改造箇所が発生したということは、社内で十分な話し合いがなされていなかったことが予想されるのです。

社内での摺り合せは大事。

機器設備の導入を決める際には、まずその『目的』を明確にしておく必要があります。 印字用途での場合を考えると 〝効率よい作業で、きれいな印字ができる〟 ということが目的になるはずです。 

その上で、〝目的〟を達成するために、どうすればいいのか? という『手段』についての部分を、あらゆる可能性を考えながら社内で十分に話し合い、取り決めるということが必要になってきます。 

話し合いの結果によっては、例えば、他部署から器材を移設して流用するとか、印字機器のレイアウトを変えてみるとか、作業方法そのものを変えてみるとか… などといった〝手段〟が出てくるのだと思います。 この時、もし、何かしらの〝新しい機器設備〟を導入するということになるのであれば、当然、それが〝手段〟ということになります。

機器設備の導入後、失敗に陥ってしまう多くは、この〝手段を考えるプロセス〟が欠落している感じを受けます。 

手段を考えるプロセスとは、こんな感じのことです。 

枠組みを考える。

「新しい機器設備〟を導入するということ」を手段に据えるのであれば、どのような機器設備を導入すればいいのか? を決める必要があります。 それは、例えば、

1.製品の適用範囲をどこまでの対象とするか? 
  → 範囲を明確にする。
2.作業性はどうするか? 
  → 作業(人・物・印字データ)の流れを考える。
3.自動か? それとも、手動でするか? 
  → 機械的な構成を考える。
4.設置場所はどうするか? 
  → 搬入経路を交えた機械サイズを考える。
5.予算の範囲はどうするか? 
  → どの部署の予算で行うかを決める。
6.どれくらいまでに必要なのか? 
  → 納期を決める。

などといった事柄です。 

個人事業のように、全てひとりで決め、作業も本人でという環境なら、ご自身で決めればよし。 しかし、そうでないなら関連する部署のスタッフを集めた話し合いが必要です。 特に、作業性については『主たる作業者』の意見を盛り込んだ方が無難です。

互いの齟齬を失くす。

これは余談なのですが、過去、ある会社へ機械を納めた際にその現場の作業担当の方から、

今日、ここに機械が入るなんて聞いてないよ!
この作業で機械を使うとも聞いてない!!

と言われたことがあります。 しかもそれは、機械を運び入れた当日のことでした。 彼曰く、機械が納品されることはもちろん、機械の仕様についても、一切何も聞かされてない… とのこと。 

製作する機械の仕様などについての社内での調整は、ボクら製作者側の仕事ではなく相手側の範疇です。 それにもまして、納品される日も社内で伝わっていないとは…  唖然としてしまいました。 問題なのは、主たる作業者が仕様についての一切を聴かされていないということ。 

当然、機械設計における前提条件が変る可能性もあります。 … 案の定、仕様上の齟齬が発生していました。 (残念ながら、この続きは割愛します。 w)

概ね、不利益を被るのは、その作業に従事するスタッフです。 全部【蚊帳の外】で決められ、事後で命令されるとなれば気持ち的にも萎えますよね。 それに加えて、最終的な不利益は、全て〝会社〟に降りかかってきます。 

担当者間の齟齬が、会社の利益に大きく関わってくると思うと… ぞっとしますよね。

メンバーの選抜は慎重に。

ベストなのは、関係する担当者全員が話し合いの場に就くこと… 

なのですが、そうなると話がまとまらなくなる可能性も否めません。 なぜなら、〝新しいことを嫌がる〟スタッフが少なからずいるからです。 

機械設備の導入は、現状の環境を変えるということでもあります。 そのため、そういう『保守派』なスタッフたちにとっては脅威になりえるのです。 なので、いずれの部署であっても〝より良い環境にしたい!〟という志しを持った者で構成するのが一番です。

それができない場合は、上層部(社長)の決定事項として指令を出すトップダウン方式になるのがベターです。 

この時気をつけたいのは、〝上層部(社長)側で仕様を決めない〟ということです。 現場を知らない上層部(社長)が仕様を決めてしまうと、それはそれで、また違ったややこしい事態を招いてしまいます。(汗) 

ですので、上層部(社長)は、ことの重要性を伝えた上で、あくまで担当者をアサイン(役決め)するにとどめた方がよいです。 いずれにせよ、社内のみならず、全てにとって齟齬ないの状況にするということが重要です。 

笑顔で新しい〝環境〟を迎え入れ、活用していければよいですね。


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