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据付作業時にすごく勉強になったこと。

お客様先で、機械の据え付け作業していたときのエピソードです。


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さて、今日のテーマは

据付作業時に勉強になったこと。

客先での機械の据え付け作業の時に、すごく勉強になったことがあります。 それは、インシュロック(結束バンド)についてです。

結束バンドとは、ケーブル類を束ねる配線作業用の「樹脂製」のバンドのことです。 ちなみに、インシュロックという呼び方は、商標登録されたブランドの名称です。 その他、ケーブル帯、結束タイ、帯バンドなどとも呼ばれるときがあって、言い方は様々あるようですよね。 ここでは、一般名称としての 『結束バンド』 を使って、お伝えしていきますね。

ちなみに、その時の案件がこちら。

え? 種類があるん?

正直なところ、その当時のボクは、結束バンドについては「白」と「黒」しか見たことがありませんでした。 

それに加えて、白と黒の使い分けも、単純に〝色〟だけ。 「黒のが体裁いいし、格好いいから、黒にしとこ。」くらいで、特に考えて使ってなかったです。

で、その時の件で客先より、

ここは食品のラインなので
結束バンドには、それ用の物を使ってくださいね。
お持ちですか?

と言われて、『??』となって… 何でそんなことを言われるのか、全くわからなくって… 当然、そういう結束バンドは持ってもいない。 過去、食品向けのラインにも対応した経験はありましたが、結束バンドまで指示されたことはなく、恥ずかしながら、金属探知機に対応したものがあることをその時初めて知ったのです。

知らないと後悔する! 結束バンドの種類

これがきかっけで、結束バンドにもたくさんの種類があって、何気に使っていた「白と黒」にも環境によって使い分ける必要があるということを知ったのでした。

金属探知機対応 メタル入り。

一般的な結束バンドは「樹脂製」なので、製品に混入してしまうと検知しずらいという問題があります。 それに、食品の業界では、製品への『異物混入』は死活問題になります。 X線などを使えば検知は可能なのですけど、設備を考えると、そこまでの対応はなかなか難しい面もあります。 

そんな問題を解決するために、〝金属探知機〟に対応した結束バンドがあります。 メタル入りな類の結束バンドがそれです。 要は、樹脂に金属成分を練り込んでバンドを成形し、金属探知機で探知できるようにしています。

幸運にも、その時にはクライエント様の計らいで、『これ使って!』と支給してくださいました。 メタル入りなどは少々値がはるので、ラッキーでした。 感謝。

耐候性の黒。

ホームセンターなどでよく見かけるのが、白と黒の結束バンドだと思います。 もしかすると、『安いからこっちでええやん!』って、価格だけで選ばれてるかもでしょうけど、実は、それにも用途があって、価格だけで選んで使ってるとヤバいんです。 

その違いは何か? っていうと、屋外で使うか? 屋内で使うのか? の違いがあるということです。 先にも書いたように、ボク自身、このことを知ったのはメタル入りの結束バンドの存在を知ってからです。(汗)

概ね、黒のやつは『耐候性』がうたわれています。 耐候性とは、つまり、屋外など紫外線等の影響を受けそうな場所での使用に耐えれるというものです。 屋外で劣化しにくいということです。 白は、耐候性がなくて、ごく普通な屋内用途での使用という感じです。

たかが、結束なのですけど、耐候性がないのを屋外で使ってると問題が起きてしまう可能性は無きにしも非ず… です。 

この辺りのことは、パッケージに『耐候性あり』とか、『屋内一般用途』とかで表記されているので、購入される際には注意してくださいね。

その他。

上記に挙げた以外にも、耐熱性、耐薬品性といったものがあります。 なので、「線を束ねれたらなんでもいいや!」って、安易に選択してしまうと、後々、厄介な問題が起きてしまう可能性は否めないです。 

こと、機械・設備で扱う場合には、さまざまな環境が想定されます。 結束バンドを使用する際には、環境に合致したものを選びましょう。

余談: 結束バンドはどんな風にカットする?

余談ですが、配線を行った後の結束バンドは、どんな風にカットされてますか? 

まぁ、中にはカットせずに〝そのまま〟というところもあるのでしょうけど… 

以前の話しです。 別のお客様なのですけど、カットの仕方について言われたことがあります。 それは、

カットするなら、根元で切ってください!

とのことでした。 

その時まで、正直、何も意識することなく、適当に切ってたのですが… (汗) 

これには理由があって、根元で切らず中途半端な位置で切ってしまうと、切った箇所が尖ってしまっていたりして、通りががりで衣類や腕が擦れたときにトラブルになる可能性があるから… ということです。

それを言われて『はっ!』として、以後、根元から切るようにして、切った後は切った箇所に支障がないかを指先で触って確認するように心がけています。

対応は事業所によるんでしょうけど…

とりわけ、食品を扱うラインでは『異物混入』が一番ナーバスになる事がらです。 

食材・食品に直接触れる機械ならいざ知らず、この時は、包装された後であって、直接食品に触れることはないので異物が入るリスクについては、ほぼ皆無です。 にもかかわらず、金属探知機用の~ っていう話を聴いたときは、 『きっちりしているところは、きっちりしているんだなぁ。』 とすごく感心したことを覚えていますし、むしろ、指示してもらえたことが救いでした。

なぜ、救いと思えたのか? というと、何も知らず、何の指摘も受けず、自分たちの「普段のやり方」で対応してしまって、万が一、トラブルが起こってしまった場合のことを考えると… ということです。

この場合、ボクらの「普段のやり方」は、業界に関わらず、「白、もしくは黒」のありふれた結束バンドでの対応です。 もし仮に、金属探知機対応を使えと言う指示がなく、そのまま、普段通りのものを使っていて、何らかのトラブルが起こった場合、ある種の事業所によって自分たちの「普通」を楯にして、責任の是非を指摘されるケースもゼロではないからです。

責任の是非とは、平たく言えば、賠償です。

彼らのいう〝普通〟とは、メタル入りの結束バンドを使うことであり、けど、ボクらはそれを根本的に知らないし、知らされていない。 なので、知らずに… と話したとしても、「業界の常識だろ!」と詰めてくるケースも否めないのです。

そうなると、無駄に時間を費やすばかりでお互い不幸ですよね。 

でも、ひとこと情報を添えるだけで互いの印象が変り、むしろ、仕事も早くなると思うのです。 仕事を依頼する事業所側も、万が一に備えて、初めから申し伝えを行うのが無難だと思えます。

細かいことなのですが、お互いに確認し合うのがベストです。


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