機械設備を作っていて、思うことがあります。 思うというか、感じるというのが正しいかも。
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さて、今日のテーマは…
作業環境って、大事!
何を感じるのか? というと、スタッフのやる気と作業環境の関係です。 実は、それって、周り回って製品への品質にも関わってくるようなのです。 ある時のエピソードをお伝えしますね。
やる気に作用する。
その時のクライアントさんは、関東方面で化粧品関係の受託業務をされている会社さんでした。 ご存じの方もおられると思いますが、化粧品ではさまざまな形状の容器が使われています。
箱型、ボトル、チューブなど、ほんと様々な種類があって、且つ、デザインもいろいろと凝ったものがあり、それは、独特なな形だったり、極端に小さかったり、円筒形やメダルのような形など多岐に渡っているのです。 まぁ、〝化粧品〟という商品の特性上、ユーザー(主に女性)の気を強く引く必要があるため、わざと〝惹かれる〟ようデザインにしているのは頷けます。
しかし、作業上問題になるのが、その形状なのです。 容器に印字を行う作業をするにあたって、市販のコンベアを流用されていたそうなのですけど、担当の作業スタッフから、
もうムリです!
と、その作業に対するブレーキがかかったそうです。 強引な経営者なら、
それが仕事だから仕方ない。
やってもらうしかないやん。
などと、経営者目線での〝仕事だから〟を楯に、そういった考えを示されるところも多いんじゃないでしょうか。 でも、最近の風潮では、これをすると、最悪は辞めてしまう可能性すらあります。 こと、パート・アルバイトのスタッフさんの気持ち的には、〝しんどいことまでして。。〟というものが少なからずあるようですよね。 スタッフさんに辞められたのでは、事業の存続も…
それゆえ、受託業務を行うところでは、〝多品種小ロットな製品に如何に柔軟に対応していくか?〟 が命題になります。
作業性は、利益にも関わってくる。
打ち合わせ時に、実際の作業風景の動画を見せて頂いたのですが、使い勝手の面は別にして、その改造の仕方がボクには思いもつかない発想で、正直、こんなやり方もあるのか? と脱帽! という印象でした。
自分らでできるところは、自分たちで工夫する。 そのスタンスは、どこの会社さんでも一緒なのだと思います。 でも、このクライエントさん曰く、〝自分らで対応するにはどこかで限界がきてしまう〟と言われていました。
確かに、機械設備に関して言えば、彼らは素人です。 改造のポイントを知っていたとしても専門家ではないので、うまく作りこめないというのがホンネなところなのだと思います。 それに、作業性はそのまま利益にも直結してきます。 生半可に対応して効率が落ちてしまったのでは、利益も出てこないというわけです。
そんな悩みを解決すべく、ネットで検索してる時に、うちのサイトに辿りついたのだと言われていました。 ボクのブログを読まれて、ボク(?)にすごく興味をもたれたそうです。笑
ちなみに、製作にあたってのご要望は、
大手ができない多品種小ロットを請けてるので、とにかく、臨機応変に対応できるようにしたい。
とのことでした。
柔軟に、かつ、臨機応変に。
受託のようなビジネスモデルでは、〝どんな仕事がくるのかわからない〟という側面もありますよね。 もっとも、自社としての線引きを明確にして、「やらしいやつ」を排他して、自分の得意なものだけを請けるなら別ですけど。
でも、それをしてしまうと独自性が薄らいでしまう可能性があります。 要は、やりやすいもの、効率がよいものばかりを狙ってると、同業者も同じような考えで望んでくるというわけです。 つまりは、取り合いが激しくなってしまう。
逆に、今回のように「どんなものでも対応できる」という〝独自性〟が確保できれば、仕事の範囲も広くなることが予想されます。 その前提には、『スタッフに無茶をさせず、無理をしない』ことが優先されるべきですよね。
どんなやつでもできる といいながら、スタッフへの作業負荷が半端なかったり、作業効率が悪くて残業を余儀なくされるような環境では、利益もあったもんじゃないです。
ということを考えれば、多品種小ロットに対してでも、スムーズに、かつ、スマートに作業ができること環境こそが、貴社での強みになって、それが独自性を生むはずなんです。
オーダーメードは高いですけど…
ボクらはオーダーメードの対応なので、汎用品よりも、正直いって高いです。 でも… 汎用品と違って、完全オーダーメードだからこそ、その現場にしかない作業性や使い勝手を考えることができます。 だからこそ、よりよい作業環境を提供することができます。
よりよい作業環境であるということは、スタッフがより快適に働ける空間であるということであって、それは、製品に対する品質の向上にもつながり、ひいては、会社としての信用・信頼にもつながっていきます。
たかが作業、されど作業…
あなたが工場へ仕事を依頼する立場の方だったとして、依頼先のスタッフが、
辛くしんどそうに嫌な顔をしながら作業している工場と、和気あいあいと楽しんで面白そうに作業している工場とでなら、どちらに仕事を依頼しますか?
大切なのは、その辺りのことなんだと思っています。
完成した機体。
打ち合わせしてる中で、ピンっ と構想が閃いたので、ラフを描いてお伝えしました。
完成した 化粧品受託事業者向け 多品種小ロット対応コンベア。
化粧品特有のどんな形状の容器でも安定して搬送し、印字作業が行える装置です。 印字箇所への要望に迅速に対応できるようプリントヘッドの向きが簡単に変えれる機構にしています。 なお、品種に対する一通りの作業は、工具なしで調整ができます。
ポイントは、コンベアのフレーム内にインクジェットの本体が収容できることです。 且つ、キャスター付ですので作業場所への『シバリ』がなくなります。 使わない時の収容にも便利です。
なお、薄いワークでも的確に印字ができるような構造で設計してあります。 容器以外の例えば、台紙やフィルムのような厚みのないモノにもスマートに対応できます。
動画で。
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※ 自社専門サイト〝マーキングコトはじめ〟より転載・リライト