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『同じの3台要りますねん。』の罠。

北海道では雪中虫が大発生だとか。 けたろーです。 

雪中虫って、こっち(大阪)では全く馴染がないのだけど、雪の季節になる前にでてくる虫なんだって。 大量にでてくると、ちょっとね。

さて、今日の話題は… 業界でのあるある話です。 もちろん、うちも経験済。w

台数がいるんです。

クライエントからの見積もり(製作)の依頼で、たまに遭遇するのが、

この現場に新規で5台必要なんです。

とか、

うまく行けば、10台くらい必要です。

とかと言う台数に関する話題で、要は、台数が必要になるから価格を何とか…っていうネゴのネタにされることです。

甘い誘惑。

作り手側からすれば、台数があるということは魅力的ですよね。 しかも、それが同じ仕様でまとまってでてくれるのであれば、嬉しい限りです。 1台作る手間を考えると、2台、3台と展開できる方がありがたいですよね。

お互いにとって、『スケールメリット』があります。

でも… それが、そうも簡単にはいかないんですよね。 なんでかって?  その〝台数があるので〟という文句が、いわゆる【甘い誘惑】であって、【甘い罠】になってる場合があるからです。 

結局1台なの?

たぶん、これって機械を作ってる人たちからすればよくあるパターンなのかもだけど、うちが経験したのが〝結局、1台かぇ!〟というパターン。 

うちの場合は、請ける装置は設計からです。 なので、1台目に関しては試作の要素が高い場合があるので、設計費等を考えるとそれなりの見積もりになってきます。 かつ、立場から言えば、うまくいってそれなりの儲けがでる… という感じ。 1台目というのは、それなりのリスクをはらんでいるので、よほどのことじゃないと利益は。。(^_^;)

なので、台数が・・と言われると2台目以降に期待をこめるという〝スケベ心〟が働いて、その交渉にのってしまうんですよね。 その時もそんな感じでした。 前述の通り、見積り当初に台数がいるからというので依頼があって、それならということで、ちょっとリーズナブルな感じで見積もったんです。 

1台目なので、やはりというか、設計時の想定外が生じるわけです。 で、2台目に繋げるべく工夫を凝らして、リリース。

ところが。。

台数があると思いきや。。

装置をリリースして、2台目以降の話しを心待ちに待っていたのだけど、なしのつぶて。 その間には、1台目で使ってるパーツのメーカーとか材質とかの詳細を教えてくれとの連絡があって、製作部品だったこともあり、また、こちらとしても自社技術なのでそれなりの回答をしました。 結局、後日になって2台目以降は自社でやれていたというのがわかったのです。 

やたらと内容を聴いてきたので、もしや、と思ってたのが。。やっぱりなぁ… って感じ。 

うまいことあしらわれた感があって、なんか嫌な気分でしたよ。 正直なとこ、リーズナブルにする必要はなかったです。

技術をとるための常套手段。

見積り時のポンチ絵(構想図)によるアイデア奪取というのもあるのですけど、こんな感じで、1台目をベースにした技術奪取というのも常套手段的にあります。

数台いる という言葉の駆け引きに負けたこちらも悪いんだけど、これをされるとなんだかね。 その後の付き合いにも当然、影響でますよ。 (^_^;)

変則的なパターンとして

他は、変則的なパターンとして1台目と仕様をがらりと変えるというのもありました。 同じものがいるというので、期待していたのですが、1機種リリースして、その後、〝もっと簡素な機能でいいや。〟ということで、大幅予算カット。 

適用個所が数カ所あったのだけど、最終的にはご自身で対応されたのだと思います。

仕方がないと言えば、そうなんですけどこのパターンも、創る側からするとちょっとね。

なので。。

台数を駆け引きに使われるとなんとも複雑なんですけどね。

複数台でも、それが確約のあるオーダーなら当然何とか考えさせてもらいますけど、〝将来的に〟とか、〝いずれ〟とかという場合は、いずれにせよ〝現時点では1台〟なわけです。 

なので、2台目以降はそれはその時に決めるというスタンスで、相応の対応をさせて頂きますね。 

しかし… 1台しか需要がないのであれば仕方がないのですけど、機械ってやつは2台目以降で完成度が上がっていくというのが往々にして在ります。 1台目で改善点や改良点を把握して、それを以降で展開していくという形です。

な の で!

もし、2台目以降の需要があるのであれば、リピートということでよろしくお願いいたします!


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